Archive for 11月, 2009
近頃、コナラやミズナラ、クヌギやアラカシなどの、いわゆる「ドングリ」の実が付く太い広葉樹が枯れてしまう虫害が発生しています。
今のところ抜本的な対策が無い、「カシノナガキクイムシ」による虫害についてです。
カシノナガキクイムシの成虫は、体長3~4mm程の小さな虫です。
この虫が飛来して、特に大径木に穿孔して辺材部に穴を開けて食害し、樹木を枯らしてしまうのです。
上の写真は雌。この個体の胸部体表には6つの丸い点が見られます。
これが雌の特徴で、この丸い器官は「マイカンギア」と呼ばれる胞子貯蔵器官で、ここに樹木の木質部を腐らせる菌を持ち、樹木内部に腐朽菌を持ち込んで生育させ、樹木の腐朽部を食べるのです。